ブロッコリーに隠された「ビタミンK」の底力とは
ブロッコリーはビタミンC/B1/B2、カロテン、カリウム、カルシウム、植物繊維などの栄養分を豊富に含んでいます。とりわけ、ビタミンCをレモンの約2倍も含み、ビタミンB群は免疫力のアップにつながりますので、冬の風邪予防にぴったりの野菜といえます。その他、脳梗塞や動脈硬化、認知症予防、貧血、冷え症、肥満防止にも効果があるといわれています。それだけでも効果は十分なのですが、意外に知られていないのが「ビタミンK」も豊富に含まれていること。
ビタミンKは、摂取の難しいカルシウムの代謝を促し、骨への吸収率を高める役割を担っています。例えば、小魚やナッツなどカルシウムの多い食品を食べても、ビタミンKがなければ、カルシウムが骨にしっかり吸収されません。そればかりか、ビタミンKが不足すると、骨の中がスカスカになる骨そしょう症になりやすくなります。その意味でブロッコリーは、骨の健康を維持するために必要な野菜なのです。
近年、ブロッコリーはガン予防効果でも注目を集めている。ブロッコリーの細胞内にあるSGSという成分が酵素と触れ合うと「スルフォラファン」という辛味成分が生まれ、その「スルフォラファン」にガンの予防効果があるといいます。
切り方次第で、ピーマンのにおいが違ってくる?
ピーマンがアメリカから日本に入ってきたのは明治初期のことです。
しかし、注目されることはなく、昭和に入ると「甘とうがらし」という名で、健康に良いと
注目されたことはありましたが、普及するには至りませんでした。
戦後「ピーマン」と呼ばれるようになり、1960年代、ようやく一般家庭の食卓に上がるようになりました。
それ以前の品種は独特の香りが強く、敬遠する人が多かったのですが、
品種改良が行われて食べやすくなったうえ、戦後、食の欧風化が進んだこともあって、
肉詰めや炒め物、スープの具としての需要が増えたのです。
ですが、その苦味や青臭い風味のため、現在も子どもたちには人気がありません。
子どもに食べさせようと、いろいろな料理法を工夫しているお母さんもいるでしょうが、
実は、切り方ひとつで、そのにおいを抑えることができるのです。
ヘタを上にして、ピーマンを縦に切った場合と横に切った(輪切り)場合を比べますと、
横切りの方が、青臭さを強く感じます。
それは、においのもとである「メトキシピラジン」という物質が、細胞中、縦に並んでいるからです。
横切り(輪切り)にすると、その細胞が多数壊れ、におい物質が多量に発生します。
一方、縦切りにすると、壊れる細胞が少ない分、青臭ささを抑えられるというわけです。