ニンニクの健康効果は、強烈なにおいにある!
疲労回復やスタミナ増進に役立つ野菜といえば、ニンニクですね。
その健康パワーは古代から知られ、ピラミッドを建設する際、労働者用のスタミナ食としてニンニクを
食べさせたというエピソードはよく知られています。
またペストが大流行した中世ヨーロッパでは、医者はニンニクを口にして治療に当たったといいます。
感染を防ぐのに、ニンニクが効果的だと考えていたからです。
現代でも、ニンニクの薬効について、さまざまな研究が行われ、ニンニクには抗菌作用、
血中コレステロール濃度、血糖値、血圧を下げる働きが働きがあると報告されています。
なかでも最近は、ニンニクの発ガン抑制効果に注目が集まっています。
発ガン抑制成分は、ニンニク特有のにおいに含まれているといいます。ニンニクには「アイリン」という
化合物が含まれていますが、切ったりすりつぶしたりすると、「アイリン」というにおい成分に変化します。
このアイリンが加熱されると、スルファイド類やアホエンという成分が生じます。これらが
ガン予防に高い効果を発揮することがわかってきました。
アイリンは、ニンニクを切ったりすりおろしたあと、しばらく時間を置くと酵素の働きで増えます。
また、加熱するときは、低温でじっくり火を通した方がよい。その方が、スルフィド類やアホエンの
生成量が増えるからです。
イタリアでは、オリーブオイルを注いだフライパンに、ニンニクのみじん切りやすりおろしを入れ、
低温で焦がさないようにじっくり加熱します。そうすると、香りが良くなるだけではなく、
スルフィド類やアホエンがたくさん生成されるのです。